音盤日誌@金沢(仮)

レコード(LP/CD/DVD)を聴いて思ったことを書く日誌。

ロック系

DEEP PURPLE / MACHINE HEAD

この<MACHINE HEAD>で聴けるリッチー・ブラックモアのギターの音色は実に良い。他ではなかなか聴けない音。他人はもちろんリッチー自身に限っても<IN ROCK>にも<MADE IN JAPAN>にも<BURN>にも後のレインボーでもこの音は無い。誤解を恐れずに言えば…

LED ZEPPELIN / PRESENCE

昔、一曲目「アキレス最後の戦い」を渋谷陽一のFM番組で聴いた。アルバム<In Through The Out Door>が出る前のことだから一応リアルタイムで聴いたことになるが、この一曲だけ聴いても<Presence>をリアルで聴いたとは無論言えない。アルバムを買って聴…

ROD STEWART / IT HAD TO BE YOU: THE GREAT AMERICAN SONGBOOK

「The Great American Songbook」第1集。この企画の勝因はまず編曲だ。“スーパースター”R・スチュワートに相応しく豪華で多彩なトラックの目白押しかと思いきや、楽団編成だけでなくテンポやリズムまで最小限の範囲内で効果的に統一されている。強い抑制心…

ROD STEWART / STARDUST: THE GREAT AMERICAN SONGBOOK, Vol. III

ロッド・スチュワートの「The Great American Songbook」シリーズ。世評ほど大したものでもないと思うんだが、そう言いながらこの妙にウキウキした味が捨て難くて時々思い出しては聴く。本作はその第3集。第何集でもどれも似たり寄ったりなんだが(そういう…

DEEP PURPLE / ライヴ・イン・ジャパン 72 完全盤

名盤<Made in Japan>に別テイクを加えたほぼ完全盤なんだが、最後まで聴いても従来盤を超えるテイクは遂に無く、意気消沈の3枚組。主な原因はリッチー・ブラックモアの好不調ムラっ気の多さだ。時にレッドゾーンを超える爆発力を見せるが、そういうテイク…

DEEP PURPLE / MACHINE HEAD LIVE 1972

72年のコンサート映像だが商品として世に出たのはずっと後のことだ。音でしか知らない第二期ディープ・パープルを見て驚いたことのひとつは曲の長い間奏でイアン・ギランがコンガを叩いていたこと。この人は基本的に真面目な常識人なのだろう。自分の手が…

日野元彦 / IT'S THERE

これはちょっと評価しにくい。強力な布陣が出す音はやはり強力なのだが、正直レッド・ツェッペリンの曲をジャズ調インストでやることの意義を当の(元彦氏は別としても)ミュージシャン達がどの程度に考えていたのか、そういった疑問をつい挟みながら聴いて…

JEFF BECK WITH THE JAN HAMMER GROUP LIVE

<Blow by Blow>、<Wired>、<There And Back>をして三部作と表現する向きがあるが、異議ありだ。三部作とするなら<There~>ではなく本作<with The Jan~>が入る。ホップ・ステップ・ジャンプ。ただ最後のジャンプは少し飛距離が足りなかった。そこ…

JEFF BECK / WIRED

一般にジェフ・ベックは<Blow by Blow>の新境地=インスト路線をその次作である本作「Wired」で決定付けたということになっている。そこまでは合っている。けれど、そして現在に至る--と続けると少し違う。ベックは本作で一度終わった。次作<There And …

JEFF BECK / THERE AND BACK

1980年作。当初はヤン・ハマーを擁した冒頭3曲がインパクト大だったんだが、今の耳にはあとの5曲よりも分が悪い。なぜなら5曲のほうがテンションは低いながらも現在のジェフ・ベックにより多く通じるものがあるからだ。ただそれはベックが今に至る息の長…

LED ZEPPELIN / IN THROUGH THE OUT DOOR

若い人に向かって色んな音楽を聴きなさいなどと青臭いことを言うつもりもないが、でもそうしたほうがいい。レッド・ツェッペリンの音楽にジャズの要素は無い。それでもジャズを自分なりに一通り聴いた後に改めて耳にしたとき、このバンドが一味違って聴こえ…

LED ZEPPELIN / LED ZEPPELIN IV

レッド・ツェッペリンについてもそこそこ聴き込んだ自負はあるが、実は大半のアルバムを解散後だいぶ経ってから聴いた後追い組だ。自然それらはCDで聴くことになったが、そこに少々の悔いがある。CDがダメということではない。しかしLPの時代に作られ…

MADE IN JAPAN, THE RISE OF DEEP PURPLE MK II [DVD]

若い頃ならせっかくの映像素材をインタヴューで分断したり、DVDなのに既発のレコード音源(耳タコだ)が聴こえてきたりするこういう手法が許せなかったものだが今はそうでもない。まぁ完全版に越したことはないわけだが、ジミー・ペイジぐらい徹底して作…