MILES DAVIS
Come Get It、It Gets Better、What It Is、That's Right、That's What Happened。本作及び次作<Decoy>に収録されているこれらの曲名が、どれがどれだか未だに憶えられない。“曲名なんて所詮は無意味”、マイルスのたぶんそういうところは嫌いではないが、…
1961年録音、カーネギー・ホール盤の後編。前後編を併せた完全版CDは持っていないので単独の従来盤LPで聴く。前編でもそうなんだが本作のウリであるはずのギル・オーケストラとの共演テイクよりもマイルス・バンド単独のテイクのほうが明らかに聴きどこ…
カットされてたテナー・ソロを復活させましたとか、実はこんな曲もやってましたとか、実際の演奏順に並べ替えましたとか、その手の話がマイルスの2ndクインテットにもチラホラあるんだが、若い時ならいざ知らず歳くってくるとだんだん整理・理解するのが…
コンプリート・ヴァージョンの2枚組CDも出ているようだが、ウチのは古そうな国内盤LP。昔のライヴ録音だけに音もあまり良くはないと思いきや、そうならないところで本作はちょっと面白い。一聴して低品質のAMラジオのようなモノラル録音ではあるのだ…
今でこそ5曲全部に違った趣旨を聴き取れるわけだが、最初のうちは3曲目のバラード以外はどれもこれも同じような曲にしか聴こえなかった。これは辛い。それでも何度も聴いたのはジャズ初心者としてはとりあえず世評を信じてみるより他に手がなかったからだ…
やっぱり1曲目は「Milestones」にするべきだったんじゃないだろうか。「Dr. Jackle」ではちょっといきなりテンボが早過ぎるよね。3曲目の「Two Bass Hit」がまた速い。なんか落ち着かないなぁ、これはもうカットでいいです。代わりにはそうだな、<1958 MI…
テレビの洋楽ライブ番組で初めてジェームス・ブラウンを見たとき、やっていることがほとんどマイルスと同じだなと思ったんだが、事実関係はもちろん逆で本家はJBのほうなわけだ。なるほど純度も洗練度も明らかにJBのほうが上だ。それ以来マイルスが少し…
正規のディスコグラフィーには含まれないハーフ・ブートレグの類だが内容は粗悪品に非ず。音質良し(ブートレグとすればA+級)、コンサートの全曲収録(3枚組!)、マイルス・バンドが絶好調だった1988年の録音、と来れば悪いはずはない。しかも安かった…
嬉しいような迷惑なような20枚組(!)モントルーBOXが出たとき、買わないわけにもいかなかったがとっさに聴き入る体勢にもなれず死蔵していたところ、最近ふと鳴らしてみるとこれが悪くない。大挙CD8枚にわたって収録されたジョンスコ、ダリル・ジ…
「Pfrancing」と「Teo」という派手な2曲にはさまれたバラードの曲名が覚えられない。あぁそうか「Drad-Dog(ドラッド・ドッグ)」だった。たぶん「ブラック・ドッグ」(*by Led Zeppelin)と語感が似ているせいで「ドラッド・ドッグ」が別のハードな曲の名前…
どれがイーストでどれがウェストだったか覚えられないエレクトリック・マイルスの一連の“フィルモア”。まぁどっちでもいいです。先夜これを鳴らしながら寝床に就いたら悪夢を見て目が覚めた。経った時間はわずかでCDがまだ鳴っていた。ちょうどチック・コ…
LPは好きだが現実問題としてCDで買い直した場合はその大半は売ってしまう。割り切れば結局それで支障がないことのほうが多い。が、本作はそういうわけにいかない。なぜならCDとは明らかに音響が異なるからだ。A/B面、C/D面の各々境目がCDでは…
本作は故中山康樹氏の著作「マイルスを聴け」の中で、これはこれで素晴らしいが姉妹盤<PANGAEA>よりもだいぶ劣る旨で断定されてしまった。その影響だかどうだか “いや、アガルタのほうが上だ” という意見をあまり見ない。なるほど、この日の実演が夜の部の…
時間が経つほどリアルタイムで聴いたアルバムは大切になって来る。本作の、特にA面は衝撃だった。未知の音。B面出だしにはそれに比べれば幾分かの既視感もあったが次の長尺ブルースでまたもっていかれた。前作にも少し似たブルースはあったがまるで違う緊…
このアルバム・タイトルを最初に見たときには、ありゃマイルスはやっぱりカムバック「させられた」状態なのかと苦笑するやら白けるやらで複雑だった。演奏内容もやや苦笑モノだったが、それから何度も聴かないうちに傑作だと気が付いた。世に同様の人は多い…