BILL EVANS, JIM HALL / UNDERCURRENT
近年、秋が短い。暑いと思っていたら急に寒くなる。寒い日に本作はミス・マッチだ。余計に寒くなる。ジャケット・アートもこんな調子だが中身も決して温暖な音楽ではなく、特に「Dream Gypsy」が寒い。三拍子の曲というのは不思議なものでメジャー調とマイナー調で時に両極端な寒暖の差が出る。寒いと徹底的に寒い。本作は冒頭の「My Funny Valentine」が決定的過ぎて他にどんな曲があったか意外に印象が薄いんだが“Dream Gypsyは寒いワルツ“と憶えよう。