2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧
チャーリー・ヘイデンのMontreal Tapesシリーズ。ゴンザロ・ルバルカバのフィーチャー盤。ドラムはポール・モチアン。同じメンツで収録時期も近いG・ルバルカバのデビュー盤は主役のピアノが騒々しく結局好きになれなかったが、何がどう違っているのか本作…
ゲイリー・ピーコックは言わずと知れてキース・ジャレット・トリオの不動のベーシストでもあるわけだが、ポール・ブレイとのときのほうが嬉々として弾いているように聴こえますよ。キースとやるときは緊張するのかなぁ。。。などといかにもK・ジャレットの…
時間が経つほどリアルタイムで聴いたアルバムは大切になって来る。本作の、特にA面は衝撃だった。未知の音。B面出だしにはそれに比べれば幾分かの既視感もあったが次の長尺ブルースでまたもっていかれた。前作にも少し似たブルースはあったがまるで違う緊…
ジョンスコとパット・メセニーの双頭盤にスティーヴ・スワローを起用するというアイディアは実に良かった。この二人の間に無理に割って入ろうとせず一方で睨みを効かせるなんてことが出来るベーシストは他にいない。すぐに思いつく事ではあっても実際にそう…
7トラック入りの最後の2つがCD化で追加になったボーナス・トラック。ということはLPでは「Never Let Me Go」で終わるってことだ。なるほどね。じゃA面とB面の分かれ目はどこだったんだろ?。普通に考えれば3曲目と4曲目の間だろうか。でも私なら思…
ジャズ入門書の類でセロニアス・モンクの項は冒頭に近い位置にあってデカデカと本作が載っていたりする。そして自然の流れで入門者が最初に買うジャズアルバムの一枚になったりする。そして入門者は頭を抱えることになる。ジャズを聴こうと思い立った人に聴…
本作はカーラ・ブレイ自身が主宰するWATTレーベルではなくECMから初めてリリースされたことがちょっとした話題になったが、マンフレート・アイヒャーの選曲はファン目線の色合いも帯びて嬉しい。出し惜しみの無い選び方だ。これがもしWATT から出ていたら(…
デュオ演奏というと普通はドラムレスになる。ドラムが無くても別にいいじゃないかという心理がデュオで何かやろうという動機の一部にはあると思う。そういうとき、鉄壁のリズムと丁々発止のやりとりでドラマーの不在を感じさせないデュオを演じるのも勿論悪…
45分前後しかないLP1枚に何を収めるべきか?。本作でカーラ・ブレイは自らのユーモアの部分や難解な部分や曖昧な部分をばっさりとカットした。そのため必ずしも当時のカーラ・ブレイ・バンドの全貌を伝える内容には実はなっていないが、そこを補って余りあ…
ポール・ブレイとキース・ジャレットの違いは冗談の通じる人と通じない人の違いのような気がする。通じるほうがもちろんP・ブレイだ。スティーヴ・ キューンは冗談は通じるが本心をあまり見せてない人のような気がする。P・ブレイも本心は見えにくいがそれ…
意外なことと言わなければならない。この二人で作ったアルバムが他に無い。有りそうで無い。バートン&チック・コリアでは多数出ているのにこの違いは何か。つまるところ本人達が一緒に演ってみて案外に面白くなかったのだろうと想像する。仮面夫婦のような…
スティーヴ・スワローは常に良い音色を出して来た人だ。抽象的な意味ではなく耳に現実に聞こえてくる音色のこと。その特に良かった参加作をいくつか挙げよと言われたなら本作はその中に入る。いい音色にも色々ある。本作の頃(1973年録音)、エレキ・ベース…
サックス奏者ピエトロ・トノロのエルトン・ジョン曲集。ジャズ・フィールドの人達がポップスターの曲に手を出しても一部を除いてロクでもないものしか出来てないというのがこれまでの相場だったが、どうやら近年はそこから脱しつつある。本作しかりビル・フ…
ダイアナ・クラールの4作目。前作同様のギター入りドラムレス・トリオ。ギターはこのトリオでこの人抜きは考えられないラッセル・マローン。ベースはクリスチャン・マクブライドに変わった。1曲目イントロ、そのC・マクブライドがいきなり見せ場を作る。…
言ってしまえば四分音符の連続を弾いているだけのことなのに個性が出るのがウォーキング・ベース。分析などするまでもなくベーシストによって一聴して皆違う。ぐいぐい引っ張る人もいれば弾むようにどんどん自分が前に行く人もいる。チャーリー・ヘイデンの…
スタンダーズ・トリオのデビュー作。1983年録音。当時あのキース・ジャレットがスタンダード曲集を作った・・と大きな話題になったわけだが、近年ジャズ界からそんなデカいニュースが聞こえて来ない。もっとも、FMは聴かなくなった、雑誌は買わなくなった…
ダイアナ・クラールの3作目。ジャケットがずいぶんと垢抜けた。良いことだ。1作目で標準仕様だったピアノ・トリオが本作ではナット・キング・コールを模したギター入りドラムレスになっている。ということでアルバム制作のために寄せられたメンバーかと思…
ベースがスコット・ラファロからチャック・イスラエルズに変わっているが、誰であろうがこの時期のビル・エヴァンスの世界は実はそんな些細な事にイチイチ左右されていない。とはいうものの、この説で強気に押し切るにはC・イスラエルズにソロが回ったとき…
リアルタイムの衝撃を受けたわけではないからスコット・ラファロが革命家だと言われてもピンと来ない。ポール・モチアンは後の個性をまだ発揮していない。従ってこの二人が顔を揃えたオリジナル・トリオといっても世評ほどありがたいものとも思っていないん…
若い頃ならせっかくの映像素材をインタヴューで分断したり、DVDなのに既発のレコード音源(耳タコだ)が聴こえてきたりするこういう手法が許せなかったものだが今はそうでもない。まぁ完全版に越したことはないわけだが、ジミー・ペイジぐらい徹底して作…
このアルバム・タイトルを最初に見たときには、ありゃマイルスはやっぱりカムバック「させられた」状態なのかと苦笑するやら白けるやらで複雑だった。演奏内容もやや苦笑モノだったが、それから何度も聴かないうちに傑作だと気が付いた。世に同様の人は多い…
ダイアナ・クラールのデビュー盤なんだが、ジャケットに写るその人は現在とはちょっとした別人。最初は別に美人ナントカで売るつもりでもなかったということか。にしてもこういう写真はもう少しちゃんと選んだほうがいいのではないか。美人云々は置いといて…
一人ならソロ、二人ならデュオ、3人ならトリオ。で、4人以上あたりから頭数に無関係に単に「バンド」と呼んだりもするわけだ。音楽的な深い意味ではなく外観上の形態分類の話。ソロやデュオは普通バンドとは呼ばない。トリオは境界線上か。で、本作。ボサ…