CHARLIE HADEN
リベレーション・ミュージック・オーケストラの音楽には哀愁あふれたダサい要素が満載だ。少なくともオシャレではない。ジャズを聴く動機の半分が他と一線を画すための自己満足であるとするなら、大衆文化たる日本の演歌にも(ときには軍歌調にですら)通ず…
「玉石混淆。玉を拾い集めるような聴き方しか出来ない」・・この時期のキース・ジャレットを簡潔に評してこう書いた人がいた。言い得て妙、実に的を射ている。筆者の趣旨はどちらかというと否定的ニュアンスだったと思うが、なるほどそんな聴き方もあるのか…
Montreal Tapesシリーズのジョーヘンをまた聴いた。トリオ3人が3人とも異常にカッコいい。一曲々々が長尺なのだけど、長くなるにはなるだけの理由があるのだよ、ってことがよく分かる演奏。本シリーズ全体の共通項で長尺テイクでも退屈しないのは生で実演…
あのチャーリー・ヘイデン”The Montreal Tapes”と同じトリオのライヴ盤。再会セッションかと思ったらこっちが2年も早い録音。そして曲目がカブらない。おぉ!マスト・アイテム!と思ったときにはすでに廃盤状態で見つからず、というのがいつのことだったか…
リベレーション・ミュージック・オーケストラの音楽というのはなんとなくライヴ向きではないと勝手に思っていたんだが、チャーリー・ヘイデンのMontreal Tapesシリーズを買い揃える目的でとりあえず買った本作で認識が変わった。代表曲を並べてそこにライヴ…
本作はキューバン・ボレロなる音楽を素材にしているらしい。何でもジャズ目線で解釈出来ると考えがちなジャズ音楽家の悪い癖が出ていなければ良いのだが、と思いながら聴くうちに心がジャズから少し離れた。この気持のいいベースは誰だ?、とクレジットを確…
チャーリー・ヘイデン“Montreal Tapesシリーズ”のひとつ。いいなぁこれ。土曜日の午後にぴったりきたのはジャズ・フェスのライヴ録音だからじゃないかな。午後というよりもう夕方だが、まだしばらくは陽が高い。雨が降ったり止んだりだが今はうまい具合に晴…
全5作から成るポール・モチアンのOn Broadwayシリーズ3作目。あとの4作は未聴。後回しにしているうちにP・モチアンは他界してしまった。痛恨のミス。音声再生装置としてのスピーカーから出て来る音は同じでも、いま聴いているレコードの音楽家がこの世の…
映画音楽とは以前は鑑賞音楽の確立した1ジャンルだったはずだが、映画本編をノーカットで簡単にビデオ鑑賞できるようになった今ではその音楽部分だけを積極的に切り取って楽しむ意味はもう失われた。カルテット・ウェストの音楽にはかつての上質なサントラ…
Montreal Tapesシリーズは全7組の演奏を収録。各々の価値に優劣の差は無いが核になっているのはヘイデン(b)+モチアン(ds)の共通リズム隊で聴けるピアノ・トリオ3種であろう。このトリオにあえて順位を付けてみる。第一位/ポール・ブレイ、第二位/ジュリ…
チャーリー・ヘイデンのMontreal Tapesシリーズ。ゴンザロ・ルバルカバのフィーチャー盤。ドラムはポール・モチアン。同じメンツで収録時期も近いG・ルバルカバのデビュー盤は主役のピアノが騒々しく結局好きになれなかったが、何がどう違っているのか本作…
ポール・ブレイとキース・ジャレットの違いは冗談の通じる人と通じない人の違いのような気がする。通じるほうがもちろんP・ブレイだ。スティーヴ・ キューンは冗談は通じるが本心をあまり見せてない人のような気がする。P・ブレイも本心は見えにくいがそれ…
言ってしまえば四分音符の連続を弾いているだけのことなのに個性が出るのがウォーキング・ベース。分析などするまでもなくベーシストによって一聴して皆違う。ぐいぐい引っ張る人もいれば弾むようにどんどん自分が前に行く人もいる。チャーリー・ヘイデンの…